はじめに
インバウンド需要の回復、訪日観光客の増加、老舗百貨店の再開発…。再び注目を集める百貨店株。
本記事では、「三越伊勢丹ホールディングス(3099)」「髙島屋(8233)」「J.フロント リテイリング(3086)」の3社について、**長期借入金(=借金)と利益剰余金(=内部留保)**に着目し、財務の安定性から投資先としての堅実さを比較してみます。
J.フロントってどこ?実は“大丸・松坂屋・パルコ”の会社です
「J.フロントって名前に聞き覚えがない…」という方も多いと思います。
それもそのはず、J.フロント リテイリングは、以下の有名ブランドを傘下に持つ持株会社です。
- 大丸:心斎橋、東京、神戸など
- 松坂屋:名古屋、上野など
- パルコ:若者向けファッション中心のモール型施設
つまり、「大丸松坂屋」「パルコ」は耳に馴染みがあっても、「J.フロント」は株をやっていないとあまり知られていないというわけです。
各社の長期借入金と利益剰余金を比較!
百貨店は店舗再開発や不動産投資で巨額の資金が動きます。ここでは「長期借入金(返済に時間がかかる借金)」と「利益剰余金(蓄えてきた内部資本)」を比較します。
会社名 | 長期借入金 | 他の長期負債 | 利益剰余金 |
---|---|---|---|
三越伊勢丹HD | 約250億円 | 約1317億円(繰越税金) | 約2,463億円 |
高島屋 | 約838億円 | 約1306億円(リース負債) | 約3,357億円 |
J.フロントHD | 約1,367億円 | 約1482億円(リース負債) | 約1,881億円 |
※いずれも2025年6月時点
百貨店株は他社から借りて運営しているテナントビルのような場所も多数あるため、リース負債などの借金が多い特徴があるようです。
財務バランスをざっくり比較
- 三越伊勢丹HD
→ 借入少なめで内部留保もそこそこ多く、非常に堅実な構え。守りの経営。 - 髙島屋
→ 借金はそこそこだが、内部留保が3社中最大。老舗らしく蓄え重視で、財務は鉄壁に近い。 - J.フロントHD
→ 借入が1,000億円超と重めだが、不動産投資や再開発による成長志向の裏返し。内部留保も悪くはない。
投資家としてどう見るべきか?
投資判断としては以下のように考えるとわかりやすいです:
タイプ | 会社 | 特徴 |
---|---|---|
安定型 | 髙島屋・三越伊勢丹 | 内部留保多く、借金少なめ。堅実で配当目的に向く。 |
成長型 | J.フロント | 借金多めだが再開発・不動産含み益を狙える可能性。攻めの姿勢。 |
まとめ:買うならどれ?
堅実に財務で選ぶなら「高島屋」「三越伊勢丹」、
今後の不動産再評価や再開発でキャピタルゲインを狙うなら「J.フロント」
という判断ができます。
あとは優待や配当、株価水準なども加味して、あなたの投資スタイルに合った1社を見つけてみてください!
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